今回は、気象測器の運用において重要な役割を果たす校正機器をとりあげてみます。
測器の校正には、検定機関が行うもの、メーカが行なうもの、利用者が室内で行なうもの、そして観測露場に持ち出して行うフィールド校正などがあります。
ここでは、それらの中で利用者が簡易に行えるものとして、卓上型やフィールドに持ち出して使用できる海外メーカの校正機器をとりあげ、代表的な製品を紹介してみます。
( ) 内は拠点国
①MicroStep-MIS (スロバキア)
・相対湿度校正器:Humiwell
・気圧校正器:Pressurewell
②Theodor Friedrichs & Co. (ドイツ)
・圧力チャンバー:8700と8709
・雨量計テスト器:8801
③HyQuest Solutions Pty. (オーストラリア)
・雨量計校正器:FCD
④VAISALA (フィンランド)
・湿度校正器:HMK15
⑤Rotronic AG (スイス)
・小型高精度温湿度校正器:HG2-S
⑥Michell Instruments (英国)
・湿度校正器:S904
次に海外の気象局が実施している観測機器の校正の一例として、インド気象局の地上観測部が実施しているものを紹介します。インド気象局の地上観測部の Web ページ(URLは、 https://imdpune.gov.in/surface_instruments/index.html です)を開いて、左側ペイン中段付近の「Test & Calibration」をクリックし、さらに「Calibration Facilities at Surface Instruments Division」をクリックしてみてください。
測器の校正にどのような機器が利用されているかがわかります。
東洋電子工業株式会社 田村直美